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閃の軌跡を3作プレイして② 閃の軌跡3感想・完結作4「THE END OF SAGA」への心境、キャラ語り

 前回の閃の軌跡1、2の感想の続きです。

 3の感想が長いです

 

閃の軌跡3 各勢力が入り乱れる帝国で足掻く若者たち

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新7組の教官となったリィンと生徒たち

 

 僕は零碧閃12を閃3が出る一年前に一気にやったんですけど、閃2の幕切れからの一年間はかなり悶えていました。

 事前情報の一つ一つにワクワクしながらも、相変わらず苦労を背負わされそうなリィンや登場人物の多さに不安になっていました。

 が、いざやってみると、それらを吹き飛ばすくらいに、今までのシリーズとしての積み重ねを活かしきっていて、過去最大のボリュームであることもあって、個人的にはシリーズの中でも屈指の出来だと思いました。

 まあ、それだけにエンディングが嘆きのリフレイン(ED)が流れてきた時は、さすがに唖然としましたが。

 

 そんな感じで楽しんだ閃3を、12のps4版が出たのを機に、二週目をプレイした上での感想です。

 

 

 

大人になったリィンから描かれる新章

 

 前作のラストで仲間と別れたリィンが、学生と英雄「灰色の騎士」の二重生活を一年送った後、新たに設立されたトールズ士官学院・第二分校・新7組の担任教官として赴任するところからスタートする。

 一年間英雄として世間の身にさらされつつ経験を積んだことで、前作よりも外見も内面も一回り大きくなったところが節々に現れているのが良かった。特に、学生時代を2作品かけてやっているだけあって、教官として生徒へかける言葉のいちいちに重みがあった。

 

 で、各章は分校の学園パート→各地での演習→敵性勢力が登場→政府から要請が飛んでくる→旧7組の仲間と戦う という感じで進んでいくのだけど、「英雄」と「教官」の二つの立場の間で葛藤する様が個人的にツボだった。生徒と行動するパートと昔の仲間と行動するパートが二つあって、一つの章で二つぶ美味しい気持ちにもなった。

 しかも、政府からのオーダーが飛んできたら、生徒たちと別れてハイさよなら、ではなく、生徒たちも置いて行かれた自分たちの無力さを悔やみ、励まし合い、後を追いかけていくというドラマまで作られているのが良かった。

 

 7組の生徒たちもそれぞれにリィン教官に対して異なる感情を持っていて、最初はその資質に懐疑的ながらも、共に活動するうちに絆が芽生えていく様子が個別に描かれていて良かったし(一部生徒は課題が残ったままだが)、リィンも振り切っても追いかけてくる生徒たちをだんだん信頼していくのも、章を重ねるごとに描かれていた。

 生徒たちがリィンのシスコンぶりにドン引きしたり、女関係をいじってきたりするのも、ネタ的な意味で楽しめた。

 さらに、人数が多くて、リィン中心・からむのも固定メンツになりがちだった旧7組と比べても、新7組は生徒同士の絡みが全編豊富で見ているだけで楽しかった。

 

 

 

さらに描写の増えた分校生徒・教員陣

 

 リィンの赴任するトールズ第二分校は、出来たばかりの新設校、諸々の思惑が絡み合って捨て石となることが前提であることも相まって、生徒が20人、教員が校長含めてわずか5人と少数精鋭となっている。

 しかも、これだけの人数で帝国各地で、演習という名目で結社「身喰らう蛇」と戦わされるのだから、状況としては序盤からかなり崖っぷち。初回の演習の初日の夜から拠点を襲撃されたりしちゃう。

 しかし、初日に襲撃されたことが分校全体で危機感を共有するいい機会になっていて、演習パートだけでなく、以後のリィンのオーダーパートでも全面支援してくれるし、最終決戦でもほぼ全員が一緒に戦ってくれるのが熱かった。あそこのトワの「これより、第二分校、協力者たちの力も借りて、黒き聖杯の攻略を開始します」っていう号令好き。

 

 何よりも、生徒全員のキャラ付けが出身や得物や部活や部屋割り、趣味に至るまで詳細に設定されており、それらが日常・演習中の両方で詳細に描かれていて、各生徒同士も互いにあちこちで接点を持っているのが、本当に見ていて楽しかった。

 クロウの弟分のスタークやオリビエと同郷のサンディ、アンゼリカのなじみだったゼシカ、ハーメルの間接的な関係者だったマヤなどメインに絡みうるほどのポテンシャルを持った子もちらほら。さらに、留学生が多いので、帝国編が終わっても再登場させやすいという隙のなさ。

 教官たちも、リィンやトワのレギュラー、過去作からゲスト出演のランディだけでも濃いのに、事実上の新キャラのオーレリア、ミハイルは本人のキャラも良かったし、従来のキャラと深い関係にあったりと軌跡シリーズの醍醐味を感じさせてくれた。

 

 4では、分校自体が存亡の危機にあるみたいだが、2の時のように各地に散らばった生徒を回収して、拠点強化の流れがあったら熱い。できれば、平和な学園生活まで戻れたらいいな。

 

 

 

広がる7組の輪

 

 旧7組のキャラがエレボニア帝国を描くためのキャラだったのに対し、新7組は帝国編という物語自体を前に進め、終わらせるために用意されたキャラという印象だった。

 

前作の舞台であり対共和国の最前線となったクロスベルっ子のユウナ

皇太子のセドリックと因縁のあるクルト

黒の工房出身であり、3のラストの鍵となったアルティナ

帝国の暗部の象徴であるハーメルの出身のアッシュ

貴族勢力を率い、オズボーンと頭脳戦を繰り広げるミュゼ

 

 オライオン姉妹を除けば、旧7組だけだと描ききれない部分を絶妙に埋めつつ、5人とも分かりやすく4での話の役割も分かりやすく用意されてそう。アッシュだけはどうなるかわからないけど。

 

 旧7組の方も、社会人になったことで、出番こそ減ったものの、ちゃんと全員にスポットが当たる形で参戦してくれたし、ノルドの風、ことガイウスやアリサに至っては、それぞれ衝撃展開もあったりして、彼らももう3作目なのに、ちゃんとキャラに飽きが来ず操作できた。全体的に敵側と因縁があるのは旧7組の方が多かった印象。

 

 新旧のキャラの絡みがオライオン姉妹以外は、そこまでなかったのが唯一残念。

 暗黒竜のダンジョンで班分け決める時も、新旧それぞれのまとまりの中での組み合わせに終始した感じ。クルトユウナとかマキアスユーシスとか

 ただ、彼らも知り合ったばかりだし、4では、双方をつなぐリィンがいないことで、新旧の垣根を超えた関係をもっと深く築いてくれると嬉しい。

 

 

 

移り変わる複雑な勢力図

 

 前作が内戦中ということで、勢力図は貴族連合と正規軍、そして7組含む第3の風と分かりやすく分けられていたのに対して、今作は碧以上に各組織の思惑が入り乱れる。

 

リィンを始めとする第二分校・旧7組・遊撃士

幻焔計画の奪還のための実験を行う結社「身喰らう蛇」(と赤い星座)

灰の騎士に要請を下す帝国政府とそれに従う鉄道憲兵

謎の勢力地精とそこに雇われた西風の旅団

巻き返しを図る貴族勢力

動きを封じられながらもクロスベル独立を目指す特務支援課

帝国との全面戦争に備え諜報活動をする共和国

 結社と別行動をするヴィータ

動きの見えない七曜協会

 

 もちろんこれらの動向を追いかけるのも楽しいが、面白いのは、これらのうち、複数に属するキャラクターが少なからず存在して、彼らの葛藤も描かれていたこと。

 例えば、ユーシスは7組の仲間と行動しながらも、他の貴族と共謀して連合軍を組織していて、それをリィンにも秘密にしていたり、

ヴィータやオーレリアの背後にいるのが実はミュゼだったり、

地精の正体が黒の工房で政府代表のオズボーンの意向のもとで動いていたりと、複数の組織をまたぐ人たちのおかげで、話にも深みが出ていました。

 ミハイルとかランディもそれぞれ憲兵隊や特務支援課と連携していました。

 最終的には、

黄昏を引き起こす地精結社政府本校 

vs

それを食い止めようとする7組・第二分校・遊撃士・七曜教会の連合

という形になって次回に持ち越されましたが、ヂュバリィやルトガーなど必ずしも敵とは限らなさそうなキャラもちらほらしてましたし、結社と地精もこのまま最後まで手を結んでいるとは限りませんし、気になるところです。

 

 

章ごとのシナリオ感想 

 序章

 チュートリアルも兼ねた要塞攻略と新7組結成

 クルトとユウナのラッキースケベは、やっぱり1のリィンとアリサが意識されてて、ニヤニヤした。いや、やっぱりこういう主役以外のキャラ達にフラグ立つの、自分みたいなカプ厨にはニヤニヤできます。

 7組の生徒たちが名乗りを上げて、7組への加入を宣言するのは、旧7組を彷彿とさせつつ、リィン自身の体験が生かされている気がして、エモかったです。

 海上要塞の方は、演出としては嫌いじゃないんですけど、零、閃1からのもう3回目だし、あーまたかー、っていう気持ちの方が強めというのが正直なところ。零とか閃1の時は、本編が追いついた時に一気にテンション上がったんですけどね

 

 第1章

 演習では、ユウナとクルトのわだかまりも溶け、順調な滑り出し、と思いきや、初日夜からシャーリーとデュバリィの襲撃。分校生徒のアクティブボイスがいい仕事をしていたのも相まって、かなりのピンチ感がありましたが、それだけに旧7組の助っ人には素直に熱くなれた。

 翌日のレクターがオーダーを届けた時も、わざわざ憲兵隊まで動かして、リィンをオーダーを受けざるを得ない状況に追い込むのには、リィンを教官という立場に置いたことに納得いったし、その後のラウラの「7組は皆政府のしがらみを受けぬ者。皆リィンを心配していて、リィンを助けるために動いている」(うろ覚え)というセリフには本気で目頭が熱くなった。

 その後の調査でも、結社の拠点がハーメルであるというのが、あのアガットの口から語られて、もうファンサービスが完璧すぎるだろう、となりました。デュバリィとシャーリーが、ちゃんとハーメル跡で黙祷していたのも良かった。

 置いて行かれた新7組の方も、クルトを中心に自分たちが力不足であることを理解した上で、出来ることをやろうとしていたのが閃1の時のリィン達を思い出して眩しかった。こういうところでも、閃1の学生ならではのノリを重ねられるのは、シリーズ通して学園モノとして貫いてきたからこそ、という部分がありました。

 クルトの「これが僕たちの”一歩先”です」とかユウナの「私達3人で決めて来ました!」あたりのセリフも印象に残ってる。

 その後は、復活したルトガーと新たな騎神の登場により、今回の話が単なる結社vs分校の構図に留まらないことも示され、以降の展開への期待を高めてくれたところで‥‥

 

 第2章

 次は零碧の舞台だったクロスベルという全開ぶり。

 

 まあ、なんといっても、2章で好きだったのは、かつての英雄・特務支援課がルーファスの策略により生殺し状態にある、という歯がゆさでした。

 なんだかんだ、事件の最後のおいしいところは、特務支援課が持って行くんだろう、と思っていたら、彼らは最後まで帝国の物量作戦に完封されている。だからこそ、リィンがランディに特務支援課に代わってこの地の平穏を取り戻す、と言ったところや、ユウナがクロスベル人としの意地を示す、という流れに熱さを感じられた。

 

 ユウナがクロスベル人としての誇りを踏みにじられて落ち込んでいる時に、クルトが彼らしく静かに励ますのが良かった。一章で、自身の不甲斐なさにやり場のない悔しさを感じていていたところに、ユウナの前向きさと能天気さに救われたクルトだったからこそ、あそこで「ここが君の踏ん張りどころだろう」と発破をかけられたんだと思う。

 

 最後のロイドとリィンが拳を突き合わすシーンとかは、本来クロスベル編と言ったら、期待されているのは特務支援課の3D化に決まっているのに、あえてあのように一枚絵で魅せていく寸止め的演出には、興奮しました。

 思えば、ロイドたちの独立をめぐる戦いへの期待というのは、碧のEDの頃からずっと「溜め」の状態に入っていて、その上で、これだけの積み重ねをされると、もう否が応でも帝国組との共闘展開を期待しちゃいます。

 

 第3章

 イベント盛りだくさんで長い長い第3章。

 今回の演習は7組には因縁深いカイエン公の本拠地オルディスとラクウェル。

 前半は、4つの猟兵団の調査、後半では、猟兵団に加えて結社地精領邦軍分校7組が入り乱れる、ストーリー的にも派手な章。

 7組にも、ミュゼとアッシュが加入し、他の旧7組も登場、アリアンロードも満を持しての参戦、と登場人物が一通り出揃った感もあり、クライマックス感が強い。

 ただ、このころになると、旧7組の「その必要はない」「そこまでだ」的助っ人演出には、「またか」と苦笑いするようになってくる一方、個人的には、旧7組のトリを飾るのがこのままいくとガイウスになるのでは、という推測を持ち始めて密かに歓喜してました。

 というのも、閃2の7組再加入の流れで、敵陣営の大貴族であるユーシスがトリを務めたのには、かなりの必然性がありました。でも、ガイウスの場合、そこまでして引っ張るほど、強い設定が見当たらなかったことが、逆にどれだけ成長して出てくるのか、という期待感を強めました。実際、結社最強格のアリアンロード戦での助っ人は、それまでのマンネリ感を吹き飛ばすほど、かっこよかった。sクラがないせいで色々察した部分はありましたが。

 

 1日目夜のリィン、クレア、サラ、アンゼリカの年上のお姉さん3人と歓楽街のカジノに行くイベントは、まさに大人になったリィンだからこそ出来ることって感じだけど、あまり気恥ずかしさを見せずに3人を引っ張っていくリィンを見て、別の意味でも「大人になったな…」とも思った。全体的に女性のあしらい方が上手くなったというか。この後のクレアとサラの過去話→チューの流れもあっさり流してましたし。

 

 アッシュとミュゼも実家訪問を通じてキャラを掘り下げるという、いつもの手法がとられていましたが、この二人については、3章時点では、まだ隠し事が多い段階だったんですよね。その上で、初日夜にこの二人とリィンがそれぞれ個別に向き合うイベントは、リィンの教官としてのスタンスも見えて好きです。アッシュの危うさを認めた上で、教官として7組というまさに青春劇って感じですし、ミュゼも底知れない面と可愛らしい面を見せてくれた。

 

 終盤も、初めて新7組がリィン旧7組と肩を並べて戦ってくれたり、ついにアリアンロードと鉄機隊とガチバトル、と見所は多かったですが、ラストの録画禁止区間が始まった瞬間がある意味一番ビビりました。先輩組は本当に業が深い。

 

 第4章

 それまでの対結社から離れて、共和国との戦いへシフト。

 本校と協力して共和国の諜報員を追跡するのがメイン…のはずなんだけど、途中からは蘇った暗黒竜の脅威の方が目立っていて、共和国さんェ…となってしまった。

 キャラ総出で諜報員の手がかりを集めるところとか「ラムダ駆動!」のあたりはワクワクしたんですけどね。新7組も順調にチームとして機能していてたし。

 

 同窓会自体は、もう一通り全員と会っていたけど、それでも大人になったみんなが集まっている光景はやっぱり感慨深かった。あそこといい今回ミリアムだけやたらとスポットが当たっていたのはやっぱりフラグだったんだなと二週目している時に思いました。

 新7組の子たちが、リィンを見送りに来てくれるのも可愛かった。

 

 暗黒竜戦は、クオーツの付け替えが面倒くさかったけど、ああいう総力戦は楽しかった。ダンジョンのギミックとか全員使えることも考えると、実質ここがラスダンという感じ。そう考えると、クロウも含めて新旧7組がそろったのはここだけなんですよね。ミリアムがああなったことを考えるとあれが最後かも。

 

 同窓会自体は、もう一通り全員と会っていたけど、それでも大人になったみんなが集まっている光景はやっぱり感慨深かった。

 新7組の子たちが、リィンを見送りに来てくれるのも可愛かった。

 

 祝賀会では、あちこちでいろんなキャラが絡んでいて、巡回してあちこちで話に花を咲かせているのが楽しかった。男子組が武術談義をしていたり、ラインフォルツ親子が人材をスカウトして親子らしさを見せていたり、強者との対戦を求めてあちこち伝手を求めるオーレリアだったり

 それだけに、皇帝暗殺未遂が起きて、一気にお祝いムードが消えて場の空気が緊張するのは、犯人の事情が事情なだけに心に応えるものがあった。

 

 終章

 さすがにここまでくると、「これ今回で終わらないぞ」と気付き始める終章。

 トマス副長とロゼおばあちゃんによって、帝国史の影の部分が明かされる。二つの至宝が融合したから、<巨いなる一>ってうのは、帝国の規模を考えたら納得ですし、セドリックとアルフィンが帝国の至宝と言われていたのも伏線だったんだなあと。

 2の時点で、ヴィータが「我ら焔の護り手の守護者」って言ってたり、幻焔計画が強調されていたので、帝国編では焔の至宝が中心に来ると思っていたけど、仄めかされていた地精の存在が大地の至宝に繋がったりする辺りの伏線回収には一本取られたという感じ。

 

 そんなこんなで、黒き聖杯で、結社地精政府連合と7組分校その他協力者が戦うんだけど、敵幹部の足止めのために旧7組が抜けていくのはシンプルに熱かった。2のラスダンでは、最後は大人の助っ人に助けてもらいつつ前へ進んでいった彼らが、大人になった今回は自分たちでリィンたちの進む道を切り開いていくっていうのは、シンプルに燃えるものがあった。

 特に開幕から敵方の最高戦力であるマクバーンとアリアンロードを開幕からぶつけてきて、こちらもリィンを除いた7組の最高戦力であるラウラエマ、そして超強化されたガイウスが名乗りを上げる場面で、旧7組の面々でここまでの相手と渡り合えるようになった、と感慨深かった。

 

 最下層の黒幕のおじさんたちによる黄昏計画の種明かしについては、かっこよかったです。アルベリヒの「時に!時に!」連呼はちょっとツボに入っちゃいましたけど。

 そのあとの事実上のラスボスの黒の聖獣戦も、絶望的な中、オライオン姉妹がそれぞれ意地を見せてくれた時は、二人の成長ぶりにちょっと泣きかけました。12の学園生活を通じて成長したミリアムと3を通じて感情を獲得したアルティなは、3の物語の中で何度も描かれていたからこそ、二人がそれぞれ自己犠牲を選ぼうとする姿は、心情的には辛い部分がありながらも感動的でした。

 ただ、そのあとのリィンの暴走は、彼の性格を踏まえれば、「確かにこうなるのもしょうがないよなぁ」と思う反面、猟兵王じゃないけど「やっちまったか…」という気持ちになった。この辺はキャラ語りのところで書きます。

 暴走リィンを止めるところで、起動者3人が突然ダイブして、空中でロボット召喚するところは、一種の少年漫画的な盛り上がりがあって興奮しました。

 

 そして、最後は我に返ったリィンをオズボーンが首根っこ持ち上げて勝利宣言したところで、ED「おどーれー、狂ってー」が流れてきた時は、あまりのバッドエンドぶりに茫然自失してしまいました。

 あそこで、何がきついかって、主人公側が負けて、世界の終わりの引き金を引く、というだけでなく、その引き金を引かされたリィン自身が、自分のしでかしたことを他の誰よりも後悔して自分を責め続ける、と今までの積み重ねから容易に想像が出来てしまうことだった。

 思えば、リィンの物語というのは、鬼の力や、1のラストで仲間を護れなかったこと、クロウが死んで、自身は英雄に仕立て上げられて一人で戦ってきたこと、そして今回の生徒を戦いから遠ざけようとしていたことも、全部自分一人で抱え込もうとして、周囲に「一人で抱えるな、仲間を頼れ」、と激励される流れが何度もありました。そして、リィン自身も次第に7組や他の仲間に支えられながら戦うように変わってきたところで、今回のやらかしが刺さってくる。この流れが、あまりにもリィンに対してクリティカルな仕打ちだった。

 

 

 

 

 

 

閃の軌跡4−THE END OF SAGA−への心境

 

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閃の軌跡4製作発表時に出た第一弾キービジュアル

  これを書いてる8月末の時点で、公式サイトのキャラ紹介だけで50人を越していて、どエライことになっているんですけど、過去作のキャラ達も大半が登場するみたいで、本当に軌跡シリーズ前半の山場なんだな、と改めて感じます。

 

 個人的に気になる点はいくつもあるんですけど、

 

 何よりも、3の結末を受けて、リィンはどのように立ち直るのか?が一番予想できないところで、きっかけは新7組か旧7組(クロウ?)あたりだとは思うんです。ただ、もともと自戒的なリィンが黄昏の引き金を引いてしまって、絶望している(であろう)ところからどのように立ち直り、自身の行いにどう向き合い、決着をつけるのか。

 今までのエンディングを振り返っても、

 1では、裏切ったクロウの前に旧7組の面々を不本意な形で置き去りにし、

 2では、内戦とクロウ関連に決着をつけたと思ったら、オズボーンにそれらが全て無駄であったことを知らされ、

 3では、またも仲間を守れず、多くの人たちの期待を裏切って、暴走して敵の思惑に乗せられてしまう

と、それまでのストーリーで積み重ねてきたものを最も心にくる形で、踏みにじられていて、それだけにリィンの物語が幸せな結末を迎えられるのか、いや、もっと言えば、彼自身が納得出来るだけの締め方が出来るのか、一番心配なところです。

 

 

 大量の過去作キャラがどのように絡んでくるのかも、気になる、というか零碧のヨシュエスを考えると怖い部分もありますが、閃3では、アガットやティータも含めて程よい感じで話に絡んできたので、杞憂に終わりそう。

 ユウナやティータ、遊撃士たちなど過去作のキャラと関係のある人物を通じて、出しやすい人たちは全員出すぞ〜みたいな流れになってる一方、世界大戦とか不穏なワードもあり、公式のプロローグを見る感じだと、帝国正規軍・結社がヴァイスラント決起軍・共和国・リベールその他を敵に回して戦争しそう。

 シリーズを通じて、舞台を変えながら、やってきた奇跡だからこそ、そこに出てくる人たちがこの山場で二つに分かれて戦うことにすごく深みを感じる。 

 

 長い長い帝国の話もついに終わるのかと感慨深さがある一方、回収されるべき要素があまりにも膨大で、かなりの爆速伏線回収になりそう。

 

他にも色々書きたいことはキャラ語りの方に回します。